大阪の坂本さんからのご寄附で、子どもたちに砂場とバルーンを贈りました!

◎キッスプロジェクトに8月のある日、大阪の坂本式子さんから電話がありました。
坂本さんはデパート等でご自分が作られた洋服を販売しておられる方ですが、
「福島の子どもたちに避難してもらいたいと思って、自宅の一室を開けていますが、まだ申し込みがありません。
それでも福島の子どもたちのために何かしたいと思っています」
とおっしゃられました。

その後、福島市までわざわざお越しになり、林さんとも会ってお話しをされました。
その際、「洋服の売り上げの10%を福島のために寄付します」と、6万円を託されました。

そこで、キッスでは、福島の子どもたちの現状を独自にリサーチしたところ、
幼稚園や保育所など未就学の子どもたちが放射線の影響で屋外に出られずにストレスがたまっているということが分かりました。
そこで、屋外で遊べない福島の子どもたちのために、屋内砂場とバルーンをプレゼントすることを決定しました。


9月14日、福島市の東浜保育所で贈呈式が行われ、会員が出席して直接お届けしてきました。
子どもたちの様子も子どもたちのママ松崎恵子さんから届きましたので、掲載します!
大阪の坂本さま、保育所など関係者のみなさま、そして何より、明るい笑顔いっぱいで今日も楽しく遊んでくれている東浜保育所のキッズたち!どうもありがとうございます!


以下、レポートです。

東浜保育所福島市の中心部にあり、側には阿武隈川が流れ、川沿いにサイクリングロードやテニスコートなど緑の多い地域です。競馬場や児童公園、市民プールも側にある為、子育てをするには恵まれた環境でした。
例年は70名以上で待機者もいた保育所ですが、2011.4月当初65名でスタートした児童も、10月の段階では51名となりました。
未だ収束を見せない原発の状況下、避難を決断する人が後を絶ちません。
もちろん、残っている保護者も仕事の問題、家族の問題 それぞれに避難できない理由があり、今の状況の中でできる事を行い、生活をしています。
保護者会も先生方と協力し、子供達が心身ともに健康でいられるよう願い、見守っています。

避難者への支援は多くありますが、残っている児童への支援は少ないように感じます。
特に公立の保育所は予算に限界があり、備品等の購入も必要最小限です。
室内遊びばかりの子供達に少しでも楽しめる環境を作ってあげたいと以前から話をしていましたが、保護者への費用負担を増やす訳にはいかず、断念していました。

林さんと丸山さんへは、震災直後からいろいろと相談にのっていただき、また今回のお話をいただき、本当に感謝しています。
保護者会も先生方も感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
そして、何より子供達は大喜びです。毎日楽しく使わせていただいています。
皆さんの訪問レポートを簡単ですが,送らせていただきます。

このように、放射線量が毎日掲示されます。市の計測のものより1割ほど高く出るようです。
上記は皆さんがいらっしゃった日の放射線量です。
もちろんこれは表土除去後の数値で、左の一番上が外です。
表土除去後も室内は思ったように下がりません。


【訪問レポート】

9/14(水)10:00〜
キッスの皆さんが到着した時、既に子供達は待ちきれず、お遊戯室に集まっていました。
林さんからご挨拶の後、バルーンの贈呈。

子供達は、何が始まるのか興味津々でした。
最後に、たらいに入れた砂でお砂場の説明をして、注意点など先生がお話しました。



早速お砂場遊びスタート!
いちばん小さい1・2歳児クラスから…
ですがハプニング!子供達の笑顔を見たかったのに、子供達は次々と泣いてしまったのです!!
先生のお話では、室内の砂場に驚いたのと、お砂遊びが初めての子供もいたので、砂の感触にもびっくりしたようです。
1歳児は震災後初めて保育所へ入ったので、お砂遊びは初体験。急遽小さなたらいのお砂で慣れさせる事に。
2・3歳児クラスに交換となりました。


小さなたらいで遊ぶ1歳児も少しずつ大きな砂場が気になり始めました。


当日お見せできなかったのですが、バルーンも大喜びでした。
10月15日に行われる運動会で、5・6歳児がバルーンを使っての体操を披露する事になり、毎日練習中です。
最初はできなかった技?も何度も練習してできるようになってきているそうです。
以前は園庭で運動会を行っていましたが、ここ2年くらいは暑さの為近くの渡利体育館をお借りしていました。
ですが今年は放射線量の問題から、比較的低い黒岩の青少年会館をお借りする事になりました。

なお、バルーンは運動会終了後他の保育所への貸し出しを行う予定です。
中に空気を入れて、さっと周りに座る↓

子どもたちもバルーンを前に、みんな説明を真剣に聞いています! ↑

皆好きな色のところを持ちたいようです!!


毎日入口のボードに子供達の様子が報告されます。
皆さんが訪問にいらした日は、どのクラスも嬉しいメッセージでした。
大きなクラスの児童は、順番を待って待って遊んだので、皆大喜びだったようです。

また、今週子供達の手紙を預かりました。
覚えたての文字や可愛いイラストがいっぱいです。
後日お届けしたいと思います!
キッスの皆さんありがとうございます。
そして、坂本 式子様。本当にありがとうございました。
子供達の笑顔に支えられ、保護者もあきらめず前進したいと思います。

(子どもたちのママ、松崎恵子さんからのレポートと写真でした!!)
楽しい写真とお話しありがとうございます!